【天皇賞・春：東西記者徹底討論】キタサンブラックとサトノダイヤモンドの２強対決で決まり？データ的には穴党にも出番アリ
【天皇賞・春：東西記者徹底討論】キタサンブラックとサトノダイヤモンドの２強対決で決まり？データ的には穴党にも出番アリ （東スポWeb） - Yahoo!ニュース
京都は得意のサトノダイヤモンド
【天皇賞・春（日曜＝３０日、京都芝外３２００メートル）東西記者徹底討論】現役最強の座をかけ、キタサンブラックとサトノダイヤモンドが激突―――。第１５５回天皇賞・春は、競馬ファン大注目の頂上決戦だ。果たして空気を読むべきか、あえて読まずにいくべきか。ド本線の予想をする「馼王」西谷に対して、「両刀」山口は波乱アリとの見立て。果たして最後に笑うのは！？
西谷哲生（大スポ）：ついにやってきましたね。キタサンブラックとサトノダイヤモンドの頂上決戦。どちらが勝つのか。焦点はこれに尽きるでしょう。
山口心平（東スポ）：正直、そのラインで９割方堅いだろうな。実績、鞍上、底力、機動力…よほどの乱ペースにならない限り、崩れは考えにくい。ただ…。
西谷：ただ？
山口：重箱の隅をつつけば、波乱の目もなくはない。過去１０年で１番人気馬の優勝は一度もないし、実に８年連続で３連単１０万円超えの決着。データ的には穴党にも出番アリなんだよな。安い馬連でお小遣い稼ぎもいいだろうけど、ここは思い切って◎アルバートの一発に期待したい。
西谷：過去はあくまで過去です。昨春の天皇賞ではキタサンブラックに完敗（６着）でしたし、２強の牙城を崩すのは難しいと思いますが。
山口：昨年は完全にキタサンブラックのペースだったし、４コーナーでは馬群の中で一瞬、仕掛けが遅れるシーンもあっての０秒５差。同様に前有利だった有馬記念（７着）でも外を回っての０秒７差だからな。流れひとつで、もっと肉薄していい。
西谷：その流れをコントロールできるのがキタサンブラックですから。ボクも押さえには回しましたが、逆転までは…。
山口：サトノダイヤモンドがいる今回はキタサンブラックもそう楽な競馬はできないだろうし、少なくとも昨年よりはアルバート寄りの流れになるはず。超スローだったとはいえ、前走（ダイヤモンドＳ＝１着）の上がり３３秒４は出色。１週前の動きも上々だし、馬体増が示すように、充実ムードの今ならって気はするんだけどな。
西谷：ボクは順当に◎サトノダイヤモンドでいきます。この馬が２馬身以上の差をつけて勝っているのは過去に４回。そのうち３回が京都でのもの。特に外回りは下り坂を利用してスムーズに加速できますから、反応に少し時間がかかる面をうまくカバーできるんでしょうね。
山口：そういえば、同世代のライバル・ディーマジェスティに唯一、完勝したのも菊花賞だったな。
西谷：ええ。有馬記念ではキタサンブラック相手に辛勝でしたが、得意の京都に替わればさらに差を広げてくれますよ。
山口：まあ、初の５８キロとか、そういうささいなことに足を引っ張られる器ではないしな。マークできる強みがある分、２頭の序列ではオレもキタサンよりサトノを上位に取る。
西谷：対抗はもちろんキタサンブラック。前走の大阪杯が文句なしの勝ちっぷりで、レース後には他陣営から「強過ぎる…」ってため息が聞こえてきたほど。地面に突き刺すような力強い踏み込みを見れば、昨年から一段とパワーアップしているのは一目瞭然。これも勝ち負けはまず間違いなしです。
山口：控える競馬でも強い勝ち方だったし、（武）豊さんとのコンビも円熟期に入った印象。大型馬だけに、ひと叩きの上積みも十分見込める。さすがに重い印を付けざるを得ないよな。
西谷：可能性は低いけど一応、一発候補にはレインボーラインを。菊花賞ではサトノダイヤモンドと０秒４差の２着。距離が延びるのは歓迎だし、引き続きミルコ・デムーロの手綱も心強い。
山口：前走（日経賞＝４着）は内にこだわってスムーズさを欠いたのが痛かったよな。前が開いてからの伸びは目を引いたように、確かに悲観する内容ではなかった。
西谷：あとは阪神大賞典２、３着のシュヴァルグラン、トーセンバジル。サトノには完敗でしたが、それ以外なら上位に評価できる存在です。特に折り合いや距離にメドの立ったトーセンはもう少し違う競馬で差を詰めてきても。
山口：シャケトラの日経賞はいい勝ちっぷりだったが、他馬が前哨戦仕様の仕上げだったり、スムーズさを欠いたりで…。押さえにはマークしたけど、まだ戦績の厚みが物足りないな。
西谷：昨年１番人気で１２着に惨敗したゴールドアクターはどうみます？ 一時ほどの勢いはないにせよ、見限るにはまだ早いと思いますが。
山口：鞍上替わりでの秘策だけが怖いが、ここ数戦が単調なレースぶり。食指は動かないな。
名物記者対談。
サトノダイヤモンドとキタサンブラックを念頭に置き、3番手にどの馬を入れるかで勝負と言ったところか。
どの馬も帯に短しタスキに長しと言った模様だが、予想と結果がシビアな世界なだけに、最後までしっかり見極めたい。
