天国まで1マイル

日々の競馬のニュースから予想まで幅広く twitteriアカウントのフォローお願いします。 @umabito48 問い合わせは下記までお願いします。 http://ur0.work/DfDG

春の盾は2強決着か、それとも波乱か? 過去10年1番人気は壊滅…激走穴馬はコレ

春の盾は2強決着か、それとも波乱か?過去10年1番人気は壊滅…激走穴馬はコレ - スポーツナビ

 

 

下馬評は2頭の一騎打ちムード

 今週日曜には京都競馬場で、天皇賞(春)が行われる。昨年の覇者・キタサンブラックが連覇を狙って出走、そして同馬を有馬記念で下したサトノダイヤモンドも駒を進め、下馬評では2頭の一騎打ちムードだ。しかし、波乱の結末を迎える年も多いのがこの一戦。今年はどんな結果が待っているのか、データから分析したい。データの分析には、JRA-VAN Data Lab.とTarget frontier JV、馬天楼 for データde出〜たを利用した。

人気別成績

表1
表1【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 過去10年、1番人気は【0.0.1.9】。3着1回は08年のアサクサキングス(前走大阪杯3着)で、その他の馬は単勝1倍台の断然人気だったオルフェーヴルゴールドシップキズナ(12〜14年)でも11、5、4着敗退を喫している。昨年は5連勝中のゴールドアクターが12着。直近の成績からは大きく崩れるとは考えづらい馬でも、馬券圏外敗退まであり得ることには注意したい。


 1番人気が不振の分、2〜4番人気は高複勝。特に2番人気は勝率でも50.0%を記録している。5番人気以下のひと桁人気は7番人気以外ひと息。穴なら中位人気より、思い切って2桁人気馬を狙いたい傾向だ。なお08年の3→2→1番人気以外は、6番人気以下から1〜2頭が3着以内に入っている。

年齢別成績(牡・セン馬)

表2
表2【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 牡・セン馬の年齢別では4〜6歳にあまり大きな差は見られないものの、6歳馬が勝率〜複勝率すべて1位とやや優勢だ。また、表1で好走馬が多かった2〜4番人気では、4歳よりも5〜6歳馬の好走確率が高い。1番人気は4歳【0.0.1.5】、5歳3頭、7歳1頭となる。なお、牝馬は【0.0.0.5】に終わっている。

枠番・脚質別成績

表3 ※脚質はTarget frontier JVによる分類
表3 ※脚質はTarget frontier JVによる分類【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 枠番別では1〜4枠が計8勝を挙げ、勝率〜複勝率でも5〜8枠を上回る。また、単複の回収率でも1〜4枠と5〜8枠では大きな差がある。特に1枠は勝ち馬の半数を占め、5番人気以下の勝ち馬3頭も1枠だ。その5番人気以下の馬は、3〜6枠を引くとすべて3着以下で連対はない。


 一方、脚質別では、「後方」に置かれてしまった馬は好走なし。余力があれば自然と勝負どころで中団より前を占める形にはなりがちだが、近年の人気馬でも、12年のオルフェーヴル(1番人気)が4角14番手で11着、14年のゴールドシップ(2番人気)が同14番手で7着に敗退した。

 

前走レース別成績

表4
表4【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 今年の出走予定馬の前走は、ダイヤモンドS、阪神大賞典日経賞、そして大阪杯の4レースのみ。その4レースの中のうちG2の3レースは各3勝、3着以内馬数も差は少ないが、好走確率では大阪杯組が複勝率44.4%、そのうち2〜3番人気に推された馬(4番人気は不在)は複勝率100%を記録するなど、他を大きく引き離している。また、表1本文で記したように、1番人気で唯一馬券に絡んだ08年3着のアサクサキングスも、この大阪杯だった。少し違う見方をすると、大阪杯組で3番人気以内に推された馬から、キズナ(14年4着、15年7着)を除くと【2.3.1.0】となる。

前走レース・着順別成績

表5
表5【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 上記4レースでの着順別成績を調べると、3000m級の阪神大賞典、ダイヤモンドS組は、馬券に絡んだ馬なら1着を取っていることが連対条件。2500mの日経賞なら2着馬にもチャンスがあり、2000mの大阪杯は3着からも連対馬が出ている。今年は日経賞2着馬や大阪杯2〜3着馬が不在のため、連対候補は前走優勝馬か5着以下敗退馬になる。なお、表には複勝率を記したが、各レース1着馬の連対率は、日経賞が1勝ながらも2着3回で50.0%ともっとも高く、次いで大阪杯40.0%、阪神大賞典とダイヤモンドSが20.0%である。

前走4着以下からの好走馬

表6
表6【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 表6は、前走4着以下から馬券圏内に巻き返した7頭である(前記4レース以外も含む)。このうち、上位人気に推された2頭は前年の天皇賞(春)を制した馬だった。残る5頭は2桁人気。うち3頭はG1で3着以内の実績馬、2頭は年内に3000m級のレースで馬券圏内があった。G1好走実績がなく、年明けの3000m級でも好走していないような馬では、4着以下からは巻き返せない。

5番人気以下の好走馬(表6以外)

表7
表7【画像提供:JRA-VANデータラボ】

 最後に、5番人気以下の好走馬(表6の前走4着以下を除く)を見ておこう。前走3着からの好走はなく、今年の出走予定馬の前走なら1着馬のみとなっている。表6も併せれば、今年の5番人気以下の穴馬なら、前走1着か、前走馬券圏外かつ今回2桁人気馬が狙いだ。

結論

 1番人気が過去10年連対なしに終わっている天皇賞(春)。年齢別では6歳がやや優勢で、人気馬なら4歳よりも5〜6歳。前走はまず1着馬が狙いだが、馬券圏外に敗退した今回2桁人気馬にも要注意。レースで別では大阪杯組が安定している。また、内枠優勢の傾向が出ており、特に1枠が好成績だ。


 表1で記したように、過去10年の1番人気馬は連対なしに終わっているため、今年はまずサトノダイヤモンドキタサンブラックのどちらが1番人気に推されるかが焦点になる。また、表3にあるように枠順も重要なファクターだ。


 枠順確定前の本稿執筆時点では、まず表5から前走1着馬。キタサンブラック大阪杯)、サトノダイヤモンド阪神大賞典)、シャケトラ(日経賞)、そしてアルバート(ダイヤモンドS)だ。中では、昨年の優勝馬・キタサンブラックが有力だ。上位人気に推された5歳馬や大阪杯組は安定しており、既に昨年同じステップで優勝していることも後押しとなる。枠や人気など未確定な部分もクリアできれば、連覇の可能性は高まりそうだ。


 サトノダイヤモンドシャケトラは、人気馬の前走別や年齢別でキタサンブラックには譲るものの、大きな割引材料まではなく、特に連対候補という意味では日経賞1着(表5本文)のシャケトラには注目できる。ただ、08年以外は6番人気以下から毎年1〜2頭が馬券に絡んでいるため(表1本文)、上記3頭のいずれを軸に据えるにしても、人気馬ばかりの組み立ては避けたい。そういった面も含めると、前走1着馬の中ではもっとも人気薄になりそうなアルバート。ダイヤモンドS1着で「5番人気以下」の好走条件はクリアし(表7)、この4頭の中では唯一の6歳馬(表2)でもある。中位人気の中で唯一連対のある7番人気に推されるようなら、より楽しみが広がってくる。


 前走1着馬以外では、前走馬券圏外かつ2桁人気くらいの人気薄が予想される馬(表6〜表7)。表6からG1実績や年内の3000m級の実績に注目すると、前々走で3000mの万葉Sを制してきたタマモベストプレイ、そしてダービー馬・ワンアンドオンリー。もう1頭、人気面はクリアできないだろうが、フェノーメノが巻き返した例のある日経賞5着・ゴールドアクターも挙げておきたい。


文:浅田知広(あさだ ともひろ)

1970年12月、埼玉県生まれ。立命館大学文学部中退後、夕刊紙レース部のアルバイト、競馬データベース会社を経て、現在はフリー。パソコンが広く普及する以前から、パソコン通信でデータ手入力方式の競馬予想ソフトを公開するなど、競馬のみならずPCやネットワークにも精通。その知識を活かし、Webや雑誌で競馬ライターとして活躍するかたわら、ネットワークの専門誌にも連載を持つ。

 

天皇賞に対しての様々なデータを算出している記事である。

こうしてみると、正直どの馬でも当てはまるのが正直なところだが、

どのデータを使うのかが勝負の分かれ道になるのであろう。

ただ、一つ気がかりが、この手のデータが世に出ると、データとして終了してしまうのが、世の常である。

 

 


競馬ランキング