天国まで1マイル

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【安田記念】レース展望

【安田記念】レース展望 (サンケイスポーツ) - Yahoo!ニュース

 

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5月7日のNHKマイルCから東京で5週連続開催の春のGIは、今週の安田記念(6月4日、芝1600メートル)がラスト。12万人を超える観客が詰めかけた日本ダービーの余韻が残る府中の杜で、春のマイル王に輝くのはどの馬か-。

 2014年の皐月賞イスラボニータ美浦栗田博憲厩舎、牡6歳)が、3年2カ月ぶりのGI勝利を狙う。前走のマイラーズCでは上がり3ハロン32秒9の脚を使い、セントライト記念以来2年9カ月ぶりの勝利をマーク。昨年はスローペースで折り合いを欠いたぶん、直線では伸びあぐねたが、0秒3の5着と力は示している。

 マイル戦は、マイルチャンピオンシップでの2、3着を含む【2・3・1・1】の好成績。コンビを組むクリストフ・ルメール騎手は、ヴィクトリアマイル(アドマイヤリード)→オークスソウルスターリング)→日本ダービーレイデオロ)と、史上最多タイのGI・3連勝中と乗りに乗っている。イスラボニータが最強の相棒を背に、待望のGI・2勝目を挙げる可能性は十分ある。

 イスラボニータよりひとつ年上の皐月賞ロゴタイプ美浦田中剛厩舎、牡7歳)は連覇がかかる一戦。昨年は絶対王者モーリスを2着に封じる鮮やかな逃げ切り勝ち。3年2カ月ぶりの勝利をGIでマークした。今年初戦の中山記念は、軽快な先行力を発揮し、勝ったネオリアリズムから0秒2差の3着と上々の滑り出し。しかし、その後に予定していたダービー卿チャレンジTを、フレグモーネ(皮下の組織に見られる急性の化膿性疾患)で出走を見送った経緯がある。

 それでも、放牧先の宮城・山元トレセンでじっくり乗り込み、帰厩後も運動量は十分。実質的な最終追い切りを1週前に美浦Wコースで行い、5ハロン65秒2-ラスト1ハロン12秒5の好時計をマークしており、仕上がりに関しては万全とみていいだろう。ただし、コンビを組む田辺裕信騎手が5月21日の東京競馬場で落馬し、戦列を離れていることが気になるところ。復活に導いたパートナーだけに、仮に乗り替わりとなるなら、一抹の不安が残る。

 昨年のスプリンターズSを制したレッドファルクス美浦尾関知人厩舎、牡6歳)は、史上8頭目となるスプリント&マイルGI制覇に挑む。前走の京王杯スプリングCは重馬場をものともせず、上がり3ハロン33秒7の切れ味を発揮してV。右回りでGIを勝っているが、やはり左回りでは一段階上の末脚が使えるようだ。3年5カ月ぶりのマイル戦となるが、当時は2歳のデビュー2戦目(9着)。年齢を重ね、力をつけた今なら、対応は可能だろう。末脚の破壊力はメンバー中1、2位を争い、なおかつ、前記の京王杯SCのように道悪はめっぽう得意。当然、V争いの1頭で、天候に左右されず力を発揮できる点は心強い。

 オープン特別の東風Sを勝って連勝を「5」に伸ばしたグレーターロンドン(美浦大竹正博厩舎、牡5歳)は、マイル路線の新星だ。ペースを問わず、常時上がり3ハロン32秒台前半~33秒台後半の末脚を使うことができ、東京マイルは3戦3勝。両前脚に蹄葉炎を罹い、一昨年秋から1年の休養を余儀なくされたが、復帰後は文句のつけようがないレースを続けている。中間、蹄に不安が出たため、出否は水曜の追い切り後に決まる。重賞初挑戦がGIの大舞台だが、好勝負を期待せずにはいられない。なお、出走の場合は福永祐一騎手と初コンビを組む。

 前記4頭はいずれも関東馬だが、関西馬も強力なメンバーがそろっている。今年からGIに昇格した大阪杯で、現役最強馬キタサンブラックの0秒1差2着だったステファノス栗東藤原英昭厩舎、牡6歳)は、GI・9度目の挑戦で悲願の優勝を目指す。マイルは14年の富士S以来2年7カ月ぶり。当時は10番手から上がり3ハロン32秒9の末脚を繰り出して、見事な差し切り勝ちを飾った。今回と同舞台の東京マイルで重賞勝ちがあることは大きな強みで、当時の鞍上・戸崎圭太騎手との再コンビ。GI・2着が3回。惜敗続きに終止符を打つか。

 アンビシャス(栗東音無秀孝厩舎、牡5歳)は、GIでは【0・0・0・4】と振るわないが、昨年の産経大阪杯キタサンブラックを2着に封じている実力馬だ。マイルは2戦2勝で、新馬戦→500万下特別を連勝。しかし、本質的には1800~2000メートルで強さを発揮するタイプで、2年5カ月ぶりのマイルに対応できるかが鍵だ。それでも、横山典弘騎手とのコンビ復活は魅力たっぷり。先週の日本ダービーのマイスタイル(4着)で、超スローペースを作り出して場内をどよめかせたベテランの手綱さばきに注目だ。

 マイラーズCでイスラボニータの2着だったエアスピネル栗東笹田和秀厩舎、牡4歳)は、デビューからの11戦すべてが掲示板内という堅実な走りがセールスポイント。昨年のクラシックでも、皐月賞4着→ダービー4着→菊花賞3着と好走したように、適性外の距離でも高い能力を発揮している。今回のメンバーの中に入ると、ワンパンチ足りない印象を受けるが、常に手綱を取ってきた名手・武豊騎手とのコンビで、立ち回り次第で戴冠のチャンスは十分ある。

 関屋記念、富士Sと左回りのマイル重賞を2勝しているヤングマンパワー美浦手塚貴久厩舎、牡5歳)、前走の京王杯SCは重馬場に泣き9着だったが、昨年のこのレースで脚を余して4着だったサトノアラジン栗東池江泰寿厩舎、牡6歳)、前走のヴィクトリアマイルで11番人気2着、一昨年のアルテミスSでも12番人気1着と、東京のマイル戦で2度の大駆け実績があるデンコウアンジュ栗東荒川義之厩舎、牝4歳)も上位を狙える実力の持ち主だ。

 さらに、今年の東京新聞杯を逃げ切っているブラックスピネル(栗東音無秀孝厩舎、牡4歳)も侮れず、富士S、東京新聞杯、エプソムCと東京で重賞を3勝しているクラレント栗東橋口慎介厩舎、牡8歳)は、前走の京王杯SC2着で衰えなしをアピールしている。

 今年は香港から2頭が参戦。いずれもGI馬で軽くは扱えない。前走のチャンピオンズマイルを制して勢いに乗るコンテントメント(ジョン・サイズ厩舎、セン7歳)は、2年連続の参戦。昨年は12頭立ての最下位だったが、今年は【5・0・2・0】と好相性を誇る“マジックマン”ことジョアン・モレイラ騎手とのコンビだ。もう1頭のビューティーオンリー(アンソニー・クルーズ厩舎、セン6歳)は、昨年の香港マイルロゴタイプ(5着)、サトノアラジン(7着)、ネオリアリズム(9着)を下してV。前走のチャンピオンズマイルではコンテントメントのクビ差2着だった。コンビを組むザカリー・パートン騎手は、一昨年の高松宮記念を香港馬エアロヴェロシティで制しており、また12年のワールドスーパージョッキーズシリーズを優勝している名手だ。2頭とも、日本の高速馬場に対応できれば、2006年のブリッシュラック以来、11年ぶりの香港馬Vが見られるかもしれない。ちなみにブリッシュラックはビューティーオンリーのA・クルーズ調教師の管理馬だった。

 今年の春のマイル王決定戦は、有力馬が十指に余る大混戦。熱戦は間違いなしだ。

 

5週連続G1のオーラス、安田記念

注目馬が片手では足りないくらい豪華メンバーである。

果たしてこの中から誰が春のマイル王になるのか?

今からワクワクが止まらない。

 


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