老子が教える「道徳馬券」
【井崎脩五郎のおもしろ競馬学】老子が教える「道徳馬券」 - 産経WEST
われながら、よくこんなところに目がとまるものだと思う。
5月7日(日)に行われたNHKマイルC。このレースで、ゼッケン1番から4番までに入った馬の、名前の3文字目が、つなげると「ドウトク」になっていたのだ。
1番 モンドキャンノ
2番 キョウヘイ
3番 アウトライアーズ
4番 カラクレナイ
これは一体、なにを買えというサインなのか。
広辞苑を開いて、「道徳」のところを読んでみたら、「老子の説いた恬淡(てんたん)虚無の学。もっぱら道と徳とを説くからいう」と書いてあった。
道と徳かあ……。
出走馬のオーナーや調教師、あるいは騎手の名前のなかに、道や徳という字があったら要注意だな。
そう考えて、出走馬を隅々までじっくり見たら、道の字はなかったが、徳の字がふたつ見つかった。2番人気になっているアエロリットの調教師が菊沢隆「徳」。そして13番人気の伏兵リエノテソーロのオーナーが、了「徳」寺健二氏だったのだ。
アエロリットは、地元関東(東京・中山)では、【1・3・0・0】と連対率100パーセント。NHKマイルCの舞台である東京の芝1600メートルには、1分33秒3という断然の持ちタイムがあった(2位の1分34秒6とじつに1秒3差)。
一方のリエノテソーロにしても、昨年暮れ、川崎競馬場で行われたダートGIの全日本2歳優駿を3馬身差で圧勝した実績を持っていた。人気がないのは、3カ月近い休み明けで出走した前走のアネモネSで、4着に敗れていたためだった。でも、ひと叩きした効果で、激走があるかもなあと思っていたら、直線で本当にアエロリットとリエノテソーロが抜け出してきて1着と2着。馬連が1万7290円。馬単など2万7730円もついた。
まさか、老子が競馬を教えてくれているとはなあ。世の中ホント、不思議だらけ。(競馬コラムニスト)
懐かしのタカモク式競馬である。
井崎周五郎氏は以前はこのようなコラムをよく書いていた記憶が強い。
この手の話は、話のネタとしては十分楽しめるが、大体レース後に気付くものである。