【日本ダービー】サムソンと酔った美酒…石橋守師が語るダービー
【日本ダービー】サムソンと酔った美酒…石橋守師が語るダービー (スポニチアネックス) - Yahoo!ニュース
東京芝2400メートルは乗りやすいコースだと思いますよ。ただ、スタンド前発走だし、ダービーは観客も歓声も桁違い。いかに、あの独特の雰囲気にのみ込まれずに平常心で挑めるかが最大のポイントじゃないかな。といってもメイショウサムソンの時は前売りから1番人気だったから。やっぱり緊張はしましたよ。
ダービーは僕は最大で20頭立て(91年)に騎乗しましたが、今は18頭立て。スタートから1コーナーまでは約313メートルと距離もあるから、ゴチャつくこともない。枠順はあまり気にしなくていいんじゃないでしょうか。
道中は自分の馬のペースを守って運ぶことが大切。繰り返しになるけど、とにかく当日は雰囲気が違うから。馬もテンションが上がりやすいし、人もリズムを見失いがちになります。ここでアタフタしてたらダメですね。
直線は525.9メートル。長いけれど、僕はあまり仕掛けのタイミングは気にしたことはありませんでしたね。サムソンは切れる脚を使うタイプではなかったから、逃げていたアドマイヤメインを気に掛けながら早めに追い出しました。やはり、乗り手が自分の馬の性質や脚質を理解していることが大切だと感じますね。勝った時はうれしかったですよ。そりゃあダービーですから。重みが違います。
◆石橋 守(いしばし・まもる)1966年(昭41)10月23日、福岡県生まれ。85年、柴田善臣らとともに1期生として競馬学校を卒業。境直行厩舎所属でデビューして同年3月、初騎乗初勝利を挙げる。2006年、メイショウサムソンとのコンビで皐月賞を制しJRA・G1初優勝を飾り、続くダービーも制した。12年12月、調教師試験に合格すると翌年2月に現役引退。14年3月に厩舎を開業した。
早いものでメイショウサムソンのダービーから10年以上たったことにまず驚く。
その後の活躍は誰でも知っているであろう。
今年のダービー馬も古馬になっても一線級の活躍できる馬に駆ってもらいたい。