【ＮＨＫマイルＣ：東西記者徹底討論】クラシック組を上位に取るかマイル路線組を重視すべきか

【ＮＨＫマイルＣ：東西記者徹底討論】クラシック組を上位に取るかマイル路線組を重視すべきか（東スポWeb） - Yahoo!ニュース

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「京王杯２歳Ｓ」の勝ち馬モンドキャンノ

【ＮＨＫマイルＣ（日曜＝７日、東京芝１６００メートル）東西記者徹底討論】今年の３歳マイル王決定戦は「クラシック路線組ＶＳマイル路線組」ほか、様々な対決図式ができる難解な一戦。「独創」荒井の本線は女一筋、一方の「馼王」西谷は男一筋に決まった。

　西谷哲生（大スポ）：あれっ、「両刀」山口さんはどこですか？

　荒井敏彦（東スポ）：お休みだよ。きっと家族サービスで忙しいんだろ。オレらと違って愛妻＆愛娘がいるからな。察してやりなさいよ。

　西谷：ＧＷ特別号は３人揃い踏みが売りなのに…。

　荒井：なんか不服そうだな。オレだけが相手なのがそんなに不満か？

　西谷：いや、そういうわけじゃ…。ＮＨＫマイルＣも難解ですからね。３人で推奨馬を挙げた方が誰かは当たるかと…。

　荒井：まあ、この世代の桜花賞、皐月賞がまさかの結末の連続だったからな。

　西谷：クラシック組を上位に取るか、マイル路線組を重視すべきか…。そもそも“牝馬強し”って当初の世代評自体が怪しくなってますから…。

　荒井：結果や時計だけでは測れない部分を読み解かないとな。

　西谷：とりあえず、マイル路線の“超出世レース”が京王杯２歳Ｓなのは間違いありません。２着のレーヌミノルが桜花賞を制しただけでなく、４着コウソクストレートがファルコンＳ、６着ジョーストリクトリがニュージーランドＴ勝ちですから。その他、３着ディバインコードが橘Ｓ、７着タイムトリップがクロッカスＳとオープン特別勝ちも２頭。短距離～マイル路線をまさに席巻しています。となれば、勝ち馬モンドキャンノに敬意を表して◎を打つべきか、と。もともと京王杯２歳Ｓの勝ち時計は翌週のオーロＣ（古馬オープン）とわずか０秒３差でしたから。これだけ活躍馬を輩出しているのも納得はできます。

　荒井：前走のスプリングＳ・１０着の敗因は距離と割り切れるし、確かにノーマークにはできんな。

　西谷：結果的には折り合いを欠いて止まってしまいましたが、果敢に挑んだことが糧になるはず。東京のマイルなら不安はありませんし、何より惨敗後だからこそ、馬券的な妙味も出てきたわけですから。

　荒井：オレの３歳評は基本的にブレていない。前走に続きミスエルテ◎だ。桜花賞（１１着）の敗因は道悪に尽きるだろ。

　西谷：確かに桜花賞の結果は割り切れますが…。今度は東京への輸送で馬体を維持できるかとか、テンションが上がらないかとか、別の不安が出てきますよ。

　荒井：そのあたりはキュウ舎力を信頼するしかないけどな。確実に言えるのは暮れの朝日杯ＦＳ（４着）を含めた前２戦とも、力負けではなく、かみ合わせが悪かっただけってことだ。窮屈な競馬を強いられるシーンが続いたが、東京のマイルならじっくり構えて、末脚勝負に徹せられるし、一変の快走があるぞ。

　西谷：ボクは朝日杯ＦＳ・３着と、ミスエルテに先着したボンセルヴィーソを相手筆頭に。前走のニュージーランドＴにしても、中山マイルの大外枠と厳しい条件下での３着。評価を下げる内容ではありません。行く馬がいなければハナでもいいし、他が速ければ控えてもＯＫ。コース問わず、崩れない安定感は魅力十分です。

　荒井：オレはあくまで“牝馬優勢”のスタンス。相手も桜花賞組のカラクレナイだ。直線で進路を探すのに手間取りながらも、馬群を割って４着とマイルにメドは立ててくれた。体形からオークス向きとは思えないし、ここを選択してきたのも納得だな。

　西谷：皐月賞は突然の高速馬場で差し、追い込み馬は基本的に出番なし。アウトライアーズは大外を回して０秒６差なら、着順（１２着）ほど負けた印象はありません。昨年２着のロードクエストと同じローテーションだし、小島茂調教師も「ダービーは考えていない」と全力投球の構えだそうじゃないですか。インパクト十分だったひいらぎ賞と同じマイルなら、当時のような鮮やかな差し切りがあっても驚けません。

　荒井：キミが牡馬にこだわるなら、オレも牝馬にこだわって、３番手はアエロリットだ。相手が強化されていく中でも、スポンジのような吸収力で、きっちり対応し続けているからな。長く脚を使えた桜花賞（５着）の内容は良かったし、輸送距離の短くなる東京なら馬体減りの心配もない。前走以上のパフォーマンスが可能だろ。

　西谷：押さえの１番手はレッドアンシェル。唯一、崩れた朝日杯ＦＳ（８着）は勝負どころでスムーズさを欠いたもの。前走のアーリントンＣは離された２着といっても、勝ち馬が皐月賞２着のペルシアンナイトなら軽くは扱えません。

　荒井：ならオレはヒモ穴でまたまた牝馬のリエノテソーロを挙げとくか。ちょっと時計のかかる決着になれば、食い込みがあるかもしれないぞ。